世界中の人間の手を集めて博物館をつくり、平和の施設に、てのひらの作品を設置するのが私の夢である。


by tunisianoyoru

ベルニーニの自画像

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 国立国際美術館のウフィツィ美術館の自画像コレクション展で、彫刻家ベルニーニの自画像を見て、足が止まる。まさかベルニーニの自画像が見れると思ってなかったので、興奮する。

 この作家は私にとって別格なので、長い間作品を見ていた。すると、妙なところに気が付いた。
ベルニーニの技巧がすばらしいのはわかるものの、違和感があった。頼りない私の経験からでも、この絵は、自画像っぽさが欠けているように思われた。

 どんなに作家が隠そうとしても、自画像には自分の内面が転写される。このベルニーニの自画像を描いた人物?はベルニーニを外面から捕らえつつ、内面を描こうとしているが、ベルニーニのことをよく知らないように思える。つまり、ベルニーニ本人が描いたものではない…。

 これはベルニーニが描いた自画像ではなく、ベルニーニ本人をモデルにして誰かに描かせた肖像画ではなかろうか?

 肖像画として見るとよく出来ていてしっくりくるのである。ポーズや、服装が肖像画というよりも自画像的なのも確かであって、そこらへんが謎である。

 彫刻制作のように協同作業をした可能性も否定できないだろう。油絵の具は使い慣れていなかったはずである。自画像を指示したのはベルニーニだが、実際には描いたのは弟子だったので、「肖像画なのか自画像なのかなんとも云い難いものになった」という可能性は高いと思う。だいたい真実はこのへんにあるのではないか。

 (画像は焼きそばを食っているもので、ベルニーニとは関係ありません)
by tunisianoyoru | 2011-01-17 20:31 | 作家活動日誌(第二部)